ソチ五輪の深夜ライブ中継を観る睡眠対策は? 睡眠の専門家がアドバイス

 いよいよ開幕したソチ五輪。上村愛子は惜しくもメダルを逃したものの、日本勢がメダルをねらえる競技など、注目の試合はできればライブ中継で観るのがスポーツ観戦の醍醐味というもの。だが、フィギュアスケート、スピードスケート、スキージャンプを含め、その多くがほぼ午前0時から朝4時にかけての深夜放送のため、日中に仕事をする人にとっては翌日(実は当日)の睡眠や仕事に影響しないか気がかりだろう。そこで、ベストセラー『8時間睡眠のウソ。』(日経BP社)の著者であり、国立精神・神経研究センターの三島和夫部長にアドバイスをうかがった。

いっそ徹夜? あるいは短時間でも仮眠はしたほうがいい? 

夜型生活はさらなる夜型を引き起こす(画像クリックで拡大)

 深夜0時から早朝4時ぐらいだと、長時間の中継では完全に徹夜になってしまうケースも考えられる。短い仮眠だったら、いっそ徹夜するほうが寝坊したり見逃したりする恐れがないし、翌日のパフォーマンスもあまり違いがない気もするが、そのあたりはどうなのだろう。

「その前に大前提として、職業ドライバーや糖尿病、高血圧、心疾患、脳血管障害など、睡眠不足が事故や持病を悪化させる恐れのある方は、録画するなどしてあとで鑑賞するのが基本であることをお断りしておきます。そのうえでご質問にお答えすると、あくまで短期間の話ですが、少しでも仮眠はとったほうがベターです。
 夜勤の場合でも、短時間の仮眠は睡眠リズムを安定させるため、船を安定させる錨(アンカー)になぞらえて「アンカー睡眠」と呼んだりします。それに短時間でも仮眠を取れば翌日の眠気はその分確実に減ります。むしろ夜更かしで睡眠リズムを崩さないポイントは体内時計を遅らせる深夜の照明です。間接照明などで少し照度を落としましょう。その代わり、眠くても早朝になったら日照をきちんと浴びてください。明け方から昼過ぎまでに浴びる強い太陽光は、交感神経活動と覚醒度を高め、翌晩の寝付きを良くさせます。逆に、視聴明けの朝から長く寝てしまうのがリズムを崩す一番の原因です。仮眠がとれなかったり、とれたとしても睡眠不足なら、午後3時までにとる30分までの「短い」昼寝であれば、その晩の睡眠の質にあまり影響しません」

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『8時間睡眠のウソ。 ――日本人の眠り、8つの新常識』

三島和夫(著)、川端裕人(著)
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単行本: 248ページ 出版社: 日経BP社 発売日: 2014/1/18