外は、すでに真っ暗。

 先にトーニャたちみんなが入り終わって、私は最後に入ることになった。

 着替えを持って、雪の夜道を歩いていく。

 サウナ小屋の戸を開けると、熱のかたまりがドンと体に当たった。

 中のストーブが、赤鬼が怒り狂っているかのように、かっかと燃えている。

 小屋の中は照明がなく真っ暗闇で、壁に吊り下げられてある懐中電灯をつけると、ぼんやりと小さく灯った。

 服を脱ぐ前に、もう一度外に出て4杯のバケツに大量の雪を詰め込む。

 これはあとで、ストーブにかけてある大鍋に入れて湯を沸かし、体を洗ったときの、かけ湯にするのだ。

 外の気温はマイナス30℃ほど。サウナ内は60℃ほどだろうか。

 小屋の壁の丸太に手を当てると、あつい! と手を引っ込めてしまうほどに熱くなっていた。

 私は服を脱ぐと、一段高くしてある床に寝転がった。

 木の板が熱さを吸収していて、その熱が、じんわりと腰や肩に沁み込んでいく。

 今度は、ひっくり返ってうつ伏せになると、板の熱がお腹を通して内臓に沁み渡っていった。

 五臓六腑沁み渡るとは、こういう時も言うのだなあと思いながら、私は、あまりの気持ち良さにウトウトとしてしまった。

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る