第77話 真っ裸で!! 宇宙からの光を大吸収!

 しばらくすると、うだるような暑さに目が覚めた。

 もう少しで茹ダコになるところだったと、慌てて体を冷やすためにサウナの戸を開けると、今度はドンと冷たい空気のかたまりが体に当たった。

 けれどこの空気は、マイナス30℃ほどにもかかわらず、なんとも気持ちが良かった。

 吹き抜ける風さえも心地いい。

 私は真っ暗なのをいいことに、生まれたままの、そのままの姿で外に出た。

 そして、夜空を見上げると、そこには無数の星と共に、大きな緑の光がなびいていた。

「ああ、オーロラだ……」

 宇宙からの神秘の光……。

 私は、その光を全身で浴びようと腕を大きく広げた。

 なんという贅沢だろう……。

 全身全霊で、宇宙からのエネルギーを吸収。

 が、その瞬間、ぶる!

 ぶるぶる!

 わ!

 さぶ!

 さぶさぶ!

 ひー、くっしょん!

つづく

廣川まさき

廣川まさき(ひろかわ まさき)

ノンフィクションライター。1972年富山県生まれ。岐阜女子大学卒。2003年、アラスカ・ユーコン川約1500キロを単独カヌーで下り、その旅を記録した著書『ウーマンアローン』で2004年第2回開高健ノンフィクション賞を受賞。近著は『私の名はナルヴァルック』(集英社)。Webナショジオでのこれまでの連載は「今日も牧場にすったもんだの風が吹く」公式サイトhttp://web.hirokawamasaki.com/