第6回 なぜ人は「神経神話」を信じてしまうのか

 ハイパーソニック・エフェクトについて、「信じられない!」「摩訶不思議!」と感じる人が多いだろうし、「音で健康になる新手の疑似科学?」「なんにでも効くって言われているみたいで気持ち悪い」という感想も以前紹介した。

 それは実は健全な感想だと、ぼくは思う。というのも、脳科学の周辺領域には、研究者自身がちょっとおかしなことをしてしまったり、そうではなくても、社会的な受け止められ方が短絡的でおかしなことになってしまう例がよくあるからだ。そのことについても触れておこう。

 神経神話、という言葉がある。

 2009年、OECD(経済協力開発機構)が発表した報告書の中で使われた"Neuromyths”という英単語がもとになっている。脳科学は、なぜか誤解を招きやすく、曲解されやすい。そのため、神経(Neuro)にまつわる根拠のない「神話」(Myths)がまかり通っていることを、OECDが指摘したものだ。

 報告書内で挙げられた、「神経神話」の例としては以下のようなものがある。

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