私は登り切った場所でそのまま倒れ込むと、ぜーぜーと喉を鳴らしながら、荒い呼吸を繰り返した。

 冷たい空気を直接吸ったせいで、喉が痛い。なんとなく、肺も痛い気がした。

 犬たちも荒い息を吐きながら座り込んでいる。

 私は、ありがとうを言おうと、四つん這いになりながら犬たちの元に寄っていくと、彼らは私に擦り寄ってきた。

 ペロッ、ペロッと鼻を舐められ、クネクネと私に甘えてくる。

「おー、よしよし。頑張ったね~。私も頑張ったよ~」

 一緒に乗り越えた喜びがフツフツと湧き上がってきて、まるで一種の汗と涙の感動青春ドラマのように私は犬たちを抱きしめた。

 そして、犬たちの頭を撫でながら、ゆっくりと立ち上がると、私は目を疑った。

 その先に、もう1つ雪の壁があるのだった。しかも、更に高い。

 あ……。私は、次に息を吸うのを忘れるくらいに絶句した。

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