防除チームは実によく働く。朝の7時に準備開始し、そこから14時くらいの昼食まで、お茶を挟みつつ、薬剤を撒いて回る。お茶の時間は、木陰で談笑しつつのリラックスタイムなのだが、それ以外は、もう真剣な表情の戦う男たちである。

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 前野さんは、彼らの防護服が青いこと、幼虫たちに覆われた砂漠が黄色っぽくも見えることから、「その者、蒼き衣を纏いて、金色の野に降りたつべし」などと、ナウシカのセリフを引いていたが、それも納得。まさに伝説の勇者的な雰囲気をたたえた、戦う男たち、だった。

 前野さんは研究者として砂漠にやってきて、防除チームから多くのことを学んだ。そもそも、彼らが砂漠でバッタを見つけてくる。こういう時にはこういう場所にいるとか、こういう動き方をする、といった基本的なことは、日々の体験として知っている訳だし、彼らの導きがあって、はじめてフィールドに向かうことができる。

 一方、前野さんは、いずれ研究成果が防除のために役立つと期待されている。研究所のババ所長によれば「アフリカじゅうが期待している」のである。

 では、実際、前野さんの研究は、現場にどのようなフィードバックをもたらしているのだろうか、あるいは将来、もたらすと期待できるのだろうか。

防除チームとお茶の時間。(写真クリックで拡大)

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