第16回 パンチ効きすぎ!エジプトのB級グルメ

「エジプトには一人暮らしの文化がなく、日本での一人暮らし生活になかなか慣れない」とイブラヒームさん。クッキングパーティーでたくさんの在日エジプト人と知り合えて心強いと話す

 「これはちょっとどころのカロリーじゃないな」とTさんと顔を見合わせる。しかし、若い男子たちは「コシャリだ、コシャリだ!」と何ともうれしそう。その男子の一人に話を聞く。カイロ大学の交換留学生として拓殖大学に通って4カ月というイブラヒーム・ガマールさんだ。

 「コシャリは僕が最も好きなエジプト料理。ファストフード感覚の料理だけど、母の手作りが一番美味しい。家では1カ月に2回くらい食卓に並ぶんですが、それがすごく待ち遠しかった」と語る。日本に来てからコシャリを食べていないため、初参加となる今回のクッキングパーティーをとても楽しみにしていたという。

 「カイロ大学の近くに『タハリール』という有名なコシャリのチェーン店があって、学生はみんなそこで食べていましたよ」と話すのはモハマド・ハッサンさん。大学の後輩にあたるイブラヒームさんもうなずく。彼らの話を聞いて高校時代、部活の帰りに仲間と必ず立ち寄ったパン屋を思い出す。パンの味とともによみがえる旧友の顔。コシャリは学生の思い出の味なのだなあ。

思わず歓声が沸き起こる、エジプトの揚げ物とは!?

 ご飯が炊きあがるまでの間、他の料理も見てまわることにした。実はいろいろ話を聞くなかで、もう一つ気になった料理があったからである。母国の好きな料理として、何人ものエジプト人がコシャリとともに名前を出した「ファラフェル」だ。

 「私の家では金曜の朝食に必ずファラフェルが出ました。エジプトは金曜と土曜が休日で、金曜の朝は家族が集まって食事をするんです。そのために母が早起きしてつくるの。私にとっては“おふくろの味”ですね」と話していたのはラナさん。モハマドさんの家でも金曜に食べていたそうで、「楽しい休日の味」でもあるようだ。