アフリカは山や自然もいいですけれど、僕が訪れた国に限っていえば、興味深いのは人間です。生々しくて、ギラギラしている。

――生々しくて、ギラギラとは?

 日本人では考えらないほど、感情の起伏が激しい。喜怒哀楽の感情が、振り切れるという感じですね。動物的というか、本性むき出し。何でそこまで本性をむき出しにできるのかと思うほど。1カ月もいて帰ってくると、ヘロヘロになってしまいます。

 たとえば、アフリカの人たちは、写真を撮られるのを極端に嫌がります。いきなりレンズを向けると本気で怒る。日本にいる僕らは日々、どこか感情を抑えて生活しているでしょう。でも、彼らにはそれがない。うらやましく思うんです。でも、一方ではあの感情の爆発は恐いな。相当に危険だとも思います。

――危険というと、命にかかわるような意味での危険ですか。

 そうです。感情が異常に高まると、彼らは即座に暴力的になってしまうことがあるんです。

 ケニアのナイロビに行ったとき、現地コーディネーターに「ナイロビの街では、絶対に走ってはいけない」といわれました。

2011年9月、ケニア・マサイマラにて(撮影=野口健)(クリックで拡大)

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