ウィル・スティーガーはミネソタの州都、セントポールの郊外にあるリッチフィールドという町で、ジム・ブランデンバーグより1年だけ早い1944年に生まれました。

 ほぼ同い年と言っても良いこの2人は、共通の友人であるスティーブ・ピラギスの紹介で、このイリーの町で知り合いました。

 ちなみにスティーブは、ぼくがカヤックを購入したアウトドアショップ、「ピラギス・ノーウッズ・カンパニー」のオーナーです。

 当時、全国的にはまだほとんど無名だったウィルは、イリーで犬ぞりの訓練をしながら北極探検の準備を進めていました。

 世界で初めて北極点に到達したとされるロバート・ピアリの行程には疑問点が多く、それを確かめるために、おなじ足跡を辿り、無補給で犬ぞりによる北極点到達という計画をたてたのです。

美しく色づいたカラマツの枝に、ハリモミライチョウがとまっていた。(写真クリックで拡大)

 それまでにも、ウィルは、調査と準備のため、カナダの北極圏にあるエルズミア島に何度か足を運んでいました。

 そして、すでに『ナショナル ジオグラフィック』で活躍を始めていたジムと会ったとき、自分がみたホッキョクオオカミのことを、何気なく話したのです。

 エルズミア島でキャンプをしていると、極北の白いオオカミたちが、ウィルのそり犬たちとじゃれあい、なんとテントの中にまで顔を出してきたと言うのです。

 オオカミの撮影を夢見ていたジムにとって、その話は衝撃でした。

12月14日(土)に世田谷文学館で、12月15日(日)に玉川台区民センターで、12月20日(金)に日本橋 ギャラリーキッチンKIWIで、大竹英洋さんのトークライブが開催されます。くわしくはこちらのページをご覧ください。

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