第4回 福島で露呈した「系統接続」という再エネ普及の大問題

どれだけ送電できるかわかるのに2カ月も

 東京財団では去る9月12日に、“いかにすれば再エネの普及が促進されるか”を考察するシンポジウム「再生可能エネルギー、福島の取り組みと持続可能な普及に向けて」を開催した。ゲストには日本における再エネ普及の最大の現場と言える福島県から県庁担当者をお招きした。

 福島県では2013年3月末現在で認定を受けた再エネ設備は120万kWに上ると言う。しかし、運転を開始できた設備は3月末時点で3万kW、5月末で5万kWだという。すなわち3月で設備認定のわずか2%、5月で設備認定のわずか4%しか稼動できていないということになる。

 なぜこのような事態が起きているのか。その理由は多々あるが福島県の再エネ普及における最近の一番の課題は系統接続だという。少なくとも太陽光発電であれば3年~5年は系統の問題は起こらないと見込まれていたが、既に現状において電力会社による制約や受電拒否が多発していると言う。

 再エネによる発電は系統の「接続ポイント」から送るわけだが、そもそも、福島県内に複数ある接続ポイントにあとどのくらいの受電容量があるのかということが公開されていない。そのため、電柱1本示してここに何キロワット接続できますかと電力会社に聞いてもすぐに回答は得られず、2カ月待ってやっとそこでどれだけ発電できるか、はたまたできないのかというのがわかるという状況だという。

 つまり、新たに再エネの発電事業者になろうとしても電力会社からの回答を得るまでは融資の取り付け、資材の購入、土地の入手などに手が出せないばかりか事業計画すら思うように作成できないと言うことになる。

 これでは再エネ普及政策の立案、また事業者にとっては起業もままならいないことであろう。

 ちなみに前述したシンポジウムにはスペインの送電会社であるレッドエレクトリカ社からもゲストとして参加いただいていたが、スペインでは到底考えられないと言うことだった。