リスク・テイカー 危険覚悟の挑戦者

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“呪われた”子どもたちを救え

ラレ・ラボコ

文=マーク・シルバー 写真=マルコ・グロブ

ラレ・ラボコは、エチオピアのオモ川流域に生まれた。この一帯には、未婚の両親の子や、部族の長老から許可を得る前に生まれてしまった子、上の歯が下の歯よりも先に生えてきた子は、呪われているとして殺される風習がある。ラボコはこうした子どもたちを救おうと、米国の写真家で映像作家のジョン・ロウとNPO「オモ・チャイルド」を設立。現在1歳から11歳まで、37人の子どもたちと一緒に暮らしている。

――この風習を知ったのはいつですか?

 15歳の頃、長老に2歳の子を取り上げられて泣いている女性を見ました。「呪われた」という意味の「ミンギ」と見なされた子は殺されると、母が教えてくれました。

――どうやって子どもを殺すのですか?

 水も何も与えずに森の中に置き去りにするんです。崖から突き落とすこともあります。

――最初に行動を起こそうと思ったのは?

 2008年です。「呪われたこの子たちが災いをもたらすというのなら、私に引き取らせてください」と話すと、「やってみよう」と言ってくれた長老がいたのです。

――危険な行動だったのではありませんか?

「子どもたちは救えても、いつかおまえが部族に殺されるぞ」と警告されました。

――あなたは耳を貸さなかったのですね。

 私の部族ではこの風習はなくなりました。でもまだ残っているところもあるんです。

――子どもたちには、助けなければ死ぬ運命にあったことを伝えているのですか?

 ここには勉強するために来ていると話しています。もっと大きくなったら、悪いのは風習であって親ではないと説明するつもりです。私がナショナル ジオグラフィックの支援研究者に選ばれたように、きっと彼らも新しい道を切り開いてくれることでしょう。

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