File8 巨大探査船「ちきゅう」を動かす3人の男

第3回 未到のマントルへ、三つの課題

 コアサンプルの入った9メートルのチューブはまず、7等分される。
 後になって「あれ? これ、どっちが深い方だったっけ」なんてことがないように、しっかりとマーキングをした後、ワンフロア下り、最初に向かうのは、なんと、CTスキャンルームだ。当然のように、CTスキャン装置がある。本来は人間用のものだ。

 医療施設が整っている豪華客船は世界に相当な数があるだろうけど、はたして、CTスキャンを乗せた船はどれだけあるだろう。

スキャン、分割・・・前処理工程

 チューブをCTスキャンにかけると、内部の密度の分布がわかり、外からは見えない内部の構造が見えてくる。長さ1.4メートルのどのあたりに割れ目があって、どのあたりはかっちりしているかがわかる。特別な構造が見えない部分は、ここでえいやっと輪切りにして地層に含まれる水を絞り出して分析したりもする。

「CT検査など、まるごとできる分析が終わったら、コアサンプルを開きにします」

 開きとは、パカッと竹を割るように、たてにふたつに割ることだ。
 開いた片方はアーカイブハーフと呼ばれ、最終的には、高知にあるJAMSTECの施設で保管される。もう片方のワーキングハーフが、分析用に廻される。

この装置でサンプルを「開き」に(写真クリックで拡大)