第4回 誰も見たことのない世界を見せたい

――1年に1mも?

 そうです。死海の水源はヨルダン川ひとつなのですが、その水をヨルダンが灌漑に利用しているために、死海に流入する水量が減って、水面が急激に下降しているのです。水際も後退して、死海の風景も変わっていきます。

――積極的な砂漠の利用は、世界的な傾向なのですか。

 各地で見られますね。中東では牧草地として使われすぎているし、水を得るために井戸をたくさん掘られながら、それらが枯渇して使えなくなっているところもあります。

 もちろん、まだ人がほとんど入り込んでいない地域も多いのですが、だからこそ今から保護に取り組まなければならないと私は考えています。

 政治的に解決策を提起するのは難しい。問題はたくさん目にするが、解決策はそれほどたくさんはないというのが実際のところでしょう。しかし、砂漠の開発、人間の利用について、もっと国際社会が目を向け、制限していく必要があると私は思っています。

――話題を変えますが、スタインメッツさんが写真家として、一番大切にしていることは何ですか。