――系図というと、誰と誰が結婚して生まれた子どもが誰でという、あれですか。

 一族の姻戚関係がどうなっているか。誰が誰の家に気やすく行ける立場の人なのかという関係がわからないと、その先住民の場合は取材をスムーズに進められないということがあったのです。

 入り口、道筋をどう組み立てるかは、ケース・バイ・ケースですが、とくにイスラム世界に入るときには、綿密なリサーチが必要になります。

――スタインメッツさんは、アラビア半島やイランの砂漠も撮っていますね。

 エンプティクオーター(空白地帯)と呼ばれるアラビア半島のルブ・アルハーリー砂漠へ行くとき(「アラビア半島 伝説の大砂漠へ」2005年2月号)、協力者に選んだのはサウジアラビアの王子でした。

 イスラム世界に入るときにリサーチを慎重にしなければならないのは、現地について英訳された詳細な資料が少ないこともあるのですが、アメリカ人の私が行くとなると、何かと支障があるのです。

 どうしたものかと思案しているとき、アラブの王子にスペースシャトルに乗った宇宙飛行士がいるという話を人から聞き「これだ!」と思いました。その王子はサルタン・サルマン・アブドゥル・アジズ・アル・サウドといって、1985年のディスカバリー号に搭乗しています。

宇宙飛行士でもあり、サウジアラビアの王子に協力してもらった「アラビア半島 伝説の大砂漠へ」(2005年2月号)

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