アース・ポート断面図。宇宙エレベーターのケーブルを固定し、その張力を調整すると同時に、宇宙との間を往復するための発着場となる。医療・検疫エリアや生活エリアなども想定されている。(画像提供:大林組)(画像クリックで拡大)

 構想上の断面図をみせてもらうと、地球港全体が係留アンカーで海底に固定されていた。また、宇宙エレベーターの「本体」である肝心のケーブルは、円筒形の構造物で守られて、海面下まで導かれてから、固定されていた。その円筒形の構造物に、宇宙への列車、ケーブルカーであるクライマーの収納庫もある。

 さらにその周囲には、整備場があったり、出発ロビーがあったり、検疫エリアがあったり、とこのあたりでの必要施設は通常の空港と変わることはない。

 ただ、テロ対策はより厳重に行う必要がある。

(写真クリックで拡大)

「カーボンナノチューブのケーブルは、引っ張り力には強いけれど、もしも人間ひとり、近くまで入り込めれば、ハサミひとつで切れますので。なにしろ、完成した時でも厚さ1ミリちょっと、地球上での幅は1.8センチメートルです。ビデオテープくらいといいますか」

 カーボンナノチューブのケーブルは引っ張られるのには強いが、切ろうと思えば簡単に切れる。驚異的な軽さで、恐ろしい力に打ち勝つこの新素材はひじょうに繊細なものでもある。

 さて、次に静止軌道ステーション。

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