――大学生のころ、アフリカをヒッチハイクで旅したという話がありましたね。それが写真家を志したきっかけですか。

 そうです。アフリカを旅しながら写真を撮るうちに『ナショナル ジオグラフィック』に作品が載るような写真家になりたいと思うようになりました。

――子どものころから写真が趣味だったとか。

 いいえ。写真の技術など、少しも持っていませんでした。カメラも友人から借りたものです。旅の間にひどく汚してしまったので、結局カメラは買い取ることになりましたけれど(笑)。

――そもそも、なぜアフリカへ行こうと思われたのですか。

 私は当時、アメリカのスタンフォード大学で地球物理学を学んでいました。順当に行けば大学を卒業してどこかの企業に就職するわけですが、オフィスの机にしがみついて仕事をするのは嫌だなという気持ちが薄々ありました。

 豊かなビバリーヒルズの生まれ育ちですので、今いる生活から抜け出して、違う世界を体験したいと思ったのです(笑)。

先日開催されたナショジオ創刊125周年イベントで講演するスタインメッツ氏。講演のテーマは「鳥になって知らない地球に出会う」

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