第1回 可能性を大きく広げたサハラの空

――スタインメッツさんが撮った砂漠の空撮写真が、最初に『ナショナル ジオグラフィック』誌に掲載されたのは1999年、場所はサハラ砂漠です。撮影は、その前年の98年だそうですが、空撮にモーターパラグライダーを使おうと考えた理由は何ですか。

 最初は、空撮に小型機を使いました。しかし、小型機は飛行高度が高く、速度も時速160キロと速い。パイロットは前の操縦席にいて、私は後部席から身を乗り出して撮影しているわけです。こうしてほしいと指示してもなかなか伝わらないし、細かな動きもできません。

 それに、ヘリコプターも離着陸時に砂を巻き上げてしまうので、砂漠の空撮には向かない。そこで、モーターパラグライダーはどうかと考えたのです。

 モーターパラグライダーならば、自分で操縦しますから動きは自在。高度5m程度の低空飛行もできれば、上空150mまで上がることもできます。時速も最高で50キロほどとゆっくり飛べるので、撮影にも適しています。

 費用も、現地で小型機を借りると数千ドルかかるのですが、モーターパラグライダーなら、自分で持って行けますからね。お金もかからない。

(画像クリックで拡大)