犬橇の練習を兼ねてトーニャと共に、ミンチュミナ湖の対岸に住むアラスカの有名人ミッキー&ジュリー姉妹を訪ねることにした。

 彼女たちは、犬橇と厳しい冬の気候に強いシベリア馬を使ってアラスカ中を旅した冒険家であり、作家でもある。

 しかも、男性の力を借りずに姉妹だけで、狩りや漁など伝統的な森の生活をしている。

 その暮らしぶりは、アラスカの新聞コラムやラジオなどでも紹介されていて、私には、とても興味深かった。

 同じように暮らしているトーニャにとっては、森生活の先輩であり、アドバイザーでもあるのだけれど、彼女たちとは、そう簡単に会うことができないのだという。

 というのは、ミンチュミナ湖の対岸といっても、モーターボートを出せば、貴重で高価な石油燃料を使わなければならない。

 奥深い森では、ガソリンも空輸しているので、ちょっとエンジンをかけて、友達の家に遊びに行く、ということが、なかなかできないのだ。

 けれど犬橇ならば、タダ。

 燃料代がかからない。

 せっかくなので、2人に会いにいこう! と言うことになったのだ。

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