第3回 ペンギンを全滅させる鳥マラリアを「再発見」

 日本で動物園学を成立させるためには、どうすればいいか。

 これまで話題に出た、飼育管理や繁殖についての議論では、日々、現場にいるのは飼育員や獣医師だ。

 日本に限らず、現場の飼育員や獣医師が、飼育や健康管理、治療の仕事をしながら、学術的な研究をし論文を書くのは、かなり難しい。そこで、大学などとの共同研究が、ひとつの方向性としてある。例えば、京都大学の野生動物研究所(WRC)と京都動物園は密接な関係にあり、大学の研究者を動物園に常勤させて研究に専念させた。今年上梓された『生まれ変わる動物園』(田中正之、化学同人)に詳しい。

 同じく大学の研究者である村田さんに、そのあたりのことを語ってもらおう。前提として、動物園というのは、本来ならアフリカや南米やら遠くに行かないといない生き物がたくさんいて、おまけに血液、糞、尿、動物が死んだ場合にはその組織などが得やすい場所だということ。野生動物の研究者にしてみると、研究してみたいことは山ほどあるのが動物園である。だから動物園で研究したいという研究者は昔から多かった。ただ、少々問題があったそうだ。

よこはま動物園ズーラシア園長であり、日本大学の研究者でもある村田浩一さん。(写真クリックで拡大)

本誌2013年10月号でも動物園にまつわる特集「[保護する/PROTECT]動物園はノアの箱舟」を掲載しています。Webでの紹介記事はこちら。フォトギャラリーはこちらです。ぜひあわせてご覧ください。