特別編 田邊優貴子「北緯79度なう! 後編」

鈍い羽音を響かせて空を飛ぶグースの群れ(写真クリックで拡大)

 こういうことは絶対に自らの身体で野外へ出て調査しなければ出てこないし、見えてこない。予想外のことっていうのは、わけの分からないこともありますが、それこそが真実であったり、面白い発見であったり。そして、自分の中で完結していたそれまでの世界が単なる思い込みであったことを思い知らされ、新しい考えの世界が生まれます。

 そんなわけで、研究室や実験室での研究とともに、地球の果てのフィールドへ出て研究をしていくこと。歩けなくなるまで、私は続けていくショゾンであります。

 もっと南極や北極の自然と生き物の表情に触れたいなぁという方は、田邊優貴子著「すてきな 地球の果て」(ポプラ社)を是非手に取っていただきたい。
 目と心に鮮やかな写真がふんだんに使われたこのエッセイ、静かに心に迫る一冊です!
と、最後にちゃっかり宣伝を。

 では、そろそろこの辺で。
 また会えるかな?
 うん、また会えるでしょう!

2013年9月10日 ちょっとだけ秋の訪れを感じる東京・早稲田にて

『すてきな地球の果て 』

Webナショジオの好評連載「南極なう!」の著者の一人、田邊優貴子さんの本が出版されました。極地の自然や生き物の魅力を、とにかくまっすぐ伝えるフォト&エッセイです。

236ページ・1680円
発行:ポプラ社

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渡辺佑基

渡辺佑基(わたなべ・ゆうき)

1978年、岐阜県生まれ。国立極地研究所生物圏研究グループ助教。世界の極地を飛び回り、データロガーを駆使して主に極域に生息する大型捕食動物の生理生態および種間比較を研究している。2011年「動物の泳ぐ速さを決めるサイズ効果を発見」(J. Anim. Ecol. 80, 57-68 (2011))が『Nature』の「News&Views」に紹介された。同年、学術分野全般で優れた実績を積み上げた人に贈られる山崎賞を受賞。

田邊優貴子

田邊優貴子(たなべ・ゆきこ)

1978年、青森市生まれ。2006年京都大学大学院博士課程退学後、2008年総合研究大学院大学博士課程修了。現在は、早稲田大学 高等研究所・助教。植物生理生態学者。博士(理学)。
小学生の頃から極北の地に憧れを抱き、大学4年生のときには真冬のアラスカ・ブルックス山脈麓のエスキモーの村で過ごした。それ以後もアラスカを訪れ、「人工の光合成システム」の研究者から、極地をフィールドにする研究者に転身する。
2007~2008年に第49次日本南極地域観測隊、2009~2010年に第51次隊に、2011~2012年に第53次隊に参加。2010年夏、2013年夏に北極・スバールバル諸島で野外調査を行うなど、極地を舞台に生態系の研究をしている。
ポプラビーチでエッセイ「すてきな 地球の果て」連載中
http://www.poplarbeech.com/chikyunohate/005708.html