スリランカ大使館職員のルワンティさんは夕食でもホッパーを好んで食べるという

 東京・原宿駅から歩いて5分ほどの会場は、スリランカ料理の屋台を中心に特産物を販売するブース、伝統医学のアーユルヴェーダや占いのブースが軒を連ね、多国籍の客で大賑わい。「まずはホッパーとは何か、聞き込みをしましょう」と、セイロンティーの試飲を楽しむ私の腕をTさんが引っ張りやってきたのが大使館のブースだ。

 「ホッパーはお椀型のクレープのような料理です。真ん中に卵を落としたりもします。朝ごはんで食べることが多いですね」

 そう教えてくれたのは青いサリーがよく似合うルワンティさん。スリランカ全土、どこの人でもみんなが好きな国民的料理だからぜひ食べてみてほしいと言う。お椀型のクレープとは一体……。フェスでも出しているブースが2~3店とのことで、一つひとつ確認しながら歩いていると、「あ、あれじゃないですか!?」と指し示すTさんの指先にいたのは2人の女の子だった。

 「今日はホッパーを食べにきたんです」。突然話しかけたにもかかわらず、笑顔で答えてくれたのはスリランカ人のイーシャさんとサンジさん。2人とも留学生だという。「日本に来る前に食べて以来、1年半ぶりなのでうれしくて。故郷が懐かしくなってしまいました」と、手に持っていたホッパーを見せてくれた。

 確かにお椀型をしている。生地は薄いけど中心部だけふっくらと盛り上がっていて、全体的に漂う甘い香りは、そう、これはココナッツだ。さっそく自分たちも購入して味見してみる。クレープやホットケーキのように甘いのかと思いきや、素朴な塩味。でも、その中にほんのりとココナッツの甘みがあってなんだかやさしい味がする。

日本で留学生活を送るイーシャさん(左)とサンジさん。「料理が好きで家でもつくるんですが、ホッパーはできないので楽しみにしてきました」(サンジさん)

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