第9回 スリランカ美女も目がない、ホッパーとは!?

会場で見かけたスリランカ美女、ウダーラさんは日本の大学院で語学を勉強中。テレビドラマ「おしん」を見て日本に興味を持ったという。ホッパーをつくるためにスリランカから鍋を持参したそう

 「弱火で焼くから時間もかかる。最近はスリランカでも家でつくらずに専門の店で買う人が増えたけど、母親が米を砕き、庭のココナッツミルクを使って一枚一枚焼き上げたあの出来たての味に勝るものはありませんね」

 ココナッツといえば、先ほどの留学生、イーシャさんたちが「これもスリランカでは欠かせない」と言って「ポルサンボ」という料理を教えてくれた。ココナッツのふりかけだそうだ。せっかくフェスに来たのだからと買い求めた。

 「ココナッツにモルディブフィッシュの削り節と唐辛子、柑橘果汁などを混ぜてつくる伝統的な料理です。簡単だし、これがあればご飯をいくらでも食べられる」とイーシャさん。モルディブフィッシュはカツオの一種なので、いわば鰹節。スリランカに鰹節があることに親近感を覚えつつ、ひとくち食べる。

 ココナッツの歯ごたえが小気味いい。最初はピリッと辛いが、すぐにココナッツの甘みと相まって最後に鰹節の風味が残る。ココナッツはお菓子のイメージが強かったが、米にも合うという意外性。あっという間にたいらげてしまった。

 カレーしかなかったスリランカ料理のイメージが見事に覆された一日。「ほかの料理もぜひ食べてみて」という彼女らの言葉に従って、食べたりない腹の欲求を満たすべく、日が暮れるまでスリランカフェスを堪能したのでした。

スリランカのふりかけ「ポルサンボ」。これも朝ごはんに食べることが多いとか。調味料としてカレーに混ぜたりもする
イーシャさんが名物料理だと教えてくれた「コットロティ」。小麦粉でつくる無発酵の薄いパン「ロティ」を細かく刻んで野菜や卵、鶏肉、香辛料と炒めたもの
「エラワルバロティ」。野菜を香辛料で炒め(いわゆるカレー味)、もっちりとした小麦粉の生地で三角形に包んで焼く。街中でよく売られている定番スナック
80以上のブースが立ち並び、民俗芸能などの舞台もあって盛況のスリランカフェスティバル。毎年9月頃に代々木公園のイベント広場で開催されている

スリランカレストラン Ceylon Inn
東京都目黒区上目黒2-7-8
電話:03-3716-0440
ホームページ:http://www.ceylon-inn.com

中川明紀(なかがわ あき)

講談社で書籍、隔月誌、週刊誌の編集に携わったのち、2013年よりライターとして活動をスタート。何事も経験がモットーで暇さえあれば国内外を歩いて回る。思い出の味はスリランカで現地の友人と出かけたピクニックのお弁当とおばあちゃんのお雑煮