第4回 コンゴが秘めるポテンシャル
赤ちゃんを抱かせてもらったら、彼らはとても喜んでくれた。乾期の少し寒い季節で、赤ちゃんがかわいそうだと思い、何かの足しになればと私は5ドルくらいあげました。
すると、彼らは大喜びして「どこを見たいか」「何か買いたいものはないか」と言って、私たちを案内してくれました。ちっとも恐い人たちではない。
――仕事がなく、収入が得られないというのが、直接的な問題なのですか。
市場にいたクルナは、子どもばかりではなく、青年たちもいます。ある若者は、国立のキンシャサ大学を卒業したのに仕事がないから、こんな生活をしていると言っていました。
――一党独裁が長く続くと政府を腐敗させ、賄賂を横行させます。さらにモブツ政権後の紛争が、それに拍車をかけたかたち。彼らはその被害者といえますね。
政治がよくない。役人も、市民を取り締まる警察も、今は賄賂のために働いているようなものです。