第94回 食感ぷるん! 南国の「黒砂糖プリン」

 卵を使ったぷるんとした食感のプリンは、様々な国で少しずつ形を変えて存在する。そして、味わいが日本のプリンとは異なってもいずれも親しみやすく、どことなく懐かしさを覚えるものだ。

 今回ご紹介するスリランカ(スリランカ民主社会主義共和国)の「プリン」もしかり。その名は「ワタラッパン」。お菓子を紹介してくれたのは、スリランカ南部出身の山崎シルヴァさんだ。シルヴァさんは1990年に来日、日本人男性と結婚し、12年前より有志と在日外国人による各国料理教室を開催している。

 また、彼女はスリランカの小規模校の支援や同国と日本の文化交流を図るNPO法人「ラマーミトゥルの会」の理事長も務めている。その会合のために作るスリランカ料理の一つにこのワタラッパンがあると聞き、東京・田無市のキッチンを併設した会場にお邪魔した。会場では大勢の会員やボランティアの方々が、調理の準備をしていた。

 ワタラッパンは、黒砂糖とココナッツミルク、ナツメグ、卵を使ったスリランカでポピュラーなお菓子だ。「元々は、(イスラム国である)マレーシアから渡来したマレー人が生み出したお菓子なんですよ」と教えてくれたのは、ラマーミトゥルの会に招かれていたスリランカからの留学生、アミラ・アベナヤカさん。スリランカは多民族・多宗教国家なのだが、イスラム教徒の人々はこれをラマダンの時期に食べるのだそう。