もしタイタニックが真ん中からふたつに折れて沈んだなら、その残骸も同じように散らばるだろう。バラードはそうにらんで、以前のように海底をくまなく探すのではなく、およそ1800メートルの間隔をあけて、潮に流された残骸の帯を横切るように高性能のカメラを沈めてスキャンします。この方法が大正解でした。

 つまり、バラードは2隻の潜水艦を事前に探索していたおかげでタイタニック号を発見できたのです。そもそも海軍の支援がなければ何もできなかったわけだし、結果的に悪くない取り引きだったのではないでしょうか。バラードが米海軍の極秘任務についてしばらく一切公表できず、『ナショナル ジオグラフィック』にウソを書かざるを得なかったとしても。

タイタニック号の船首が見えたときロバート・バラードは「自分の目を疑った」と振り返りました。(c)Emory Kristof(写真クリックで拡大)

つづく

(Web編集部S)

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