岩合光昭写真展「ネコライオン」に行ってみた。

ネコがライオン? ライオンがネコ?(c)Mitsuaki Iwago(写真クリックで拡大)

 東京都恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館で、8月10日(土)から10月20日(日)まで、世界的な動物写真家である岩合光昭さんの写真展「ネコライオン」が開催される。

「ネコライオン」という名前は、ネコとライオンの似たような写真を対比させて展示しているため。「最初は野生動物の写真展を開催するつもりだったのですが、多くの人に楽しんでもらうにはどうしたらいいか考えて、身近なネコとライオンの写真展にしようと思いつきました」と岩合さん。さらに、ネコとライオンの仕草が似ているため、対比させたら面白いのではと今回の展示方式にしたという。

 あくび、昼寝、ケンカ、食事、子守り、グルーミング……確かにそっくりな仕草や行動が多く、思わず見入ってしまう。その数約180点。岩合さんといえば、ライオンの写真で『ナショナル ジオグラフィック』誌の表紙を飾り、また、世界各地のネコを撮影する無類のネコ好きとしても知られている。これだけの写真をこれだけ展示できるのはさすが。圧巻の見ごたえだ。

あくびはこのネコの得意なポーズとのこと。撮影地:庄原市 広島県(c)Mitsuaki Iwago(写真クリックで拡大)
あくびをして緊張をほぐそうとしているところ。撮影地:ンゴロンゴロ自然保護区 タンザニア(c)Mitsuaki Iwago(写真クリックで拡大)
母親は子の隠し場所をたびたび移す。撮影地:石巻市 宮城県(c)Mitsuaki Iwago(写真クリックで拡大)
子は母親にくわえられると全身の力を抜く。撮影地: ンゴロンゴロ自然保護区 タンザニア(c)Mitsuaki Iwago(写真クリックで拡大)

 ネコとライオンの様子があまりにもよく似ているので、岩合さんにそれぞれがよく似ていると思う瞬間について聞いたところ、「ネコにライオンを感じるのは人の目を意識せずに行動しているときですね。逆に、ライオンにネコを感じるのは、たとえば顔を洗ったりするときのように、ネコとそっくりな仕草を見せるときです」とのこと。「ライオンが観光客にサービスをするのが面倒で昼寝のフリをすることもあります。一方で、ネコに野生を感じることもあります。ネコとライオンを対比することで、私たちが忘れてしまった“野生とは何か”を浮き彫りにしたいという意図もあります」

 写真1枚1枚が素晴しいのはもちろんのこと、ネコとライオンの対比は2倍、いや、それ以上の相乗効果がある。ネコ好きや、ライオンをはじめとする野生動物好きだけでなく、なるほど多くの人が楽しめる写真展だ。

8月10日(土)から10月20日(日)まで恵比寿ガーデンプレイス内の東京都写真美術館で開催(写真クリックで拡大)

本誌2013年8月号でも特集「ライオン 生と死の平原」と「ライオンと生きる」を掲載しています。Webでの紹介記事は「ライオン 生と死の平原」はこちら。「ライオンと生きる」はこちら。ぜひあわせてご覧ください。

Web編集部