大学卒業後は“海外永住”を夢見て、20以上の国に支店を持つ国際企業に就職しました。ところが、すぐに海外勤務はさせてもらえず、名古屋で外商員として外回りの営業をしていました。

 でも、次第に「一生をかけてずっと追いかけられる仕事をしたい……」という思いが強くなり、そうなると頭の中をかけめぐるのは、幼少期の海での楽しい思い出。いつしか「海のスペシャリストになりたい」と思うようになったのです。

 そんなころです。たまたま朝刊にはさまっていたチラシに、「潜水士募集!英語ができて、船の資格を持った方を優遇」という文字を見たのは。「これだ!」と思って心躍らせて、その10人にも満たない小さな会社に転職しました。ここでは熱帯魚店への卸販売の仕事などしていました。8年ほどその会社にお世話になり、2000年に独立したのです。

――海外での買い付けはどのように始めたのですか?

 最初は誰に連絡を取ればいいのかわからなかったので、ジェトロ(日本貿易振興機構)に行き、「Marine fish」と書いてある住所や電話番号をメモして、直接現地に出向いて交渉しました。

2008年インドネシア・ジャワ島。魚を輸出すべくトラフザメを取り上げる準備をしている石垣さん(写真提供:沼津港深海水族館)(写真クリックで拡大)

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