第1回 深海水族館の謎の生きもの

 その会社を辞めて、有限会社ブルーコーナーを設立したのが2000年。開業後は熱帯魚店への卸売りをする傍ら、マリングッズをホテルやダイビングショップに卸売りするなどして生計を立てていました。それから3~4年後に、水族館や博物館などに生物を納入するようになりました。もっとも、そちらは商売としてはまったく成り立っていませんでしたけどね(笑)。

――次は、石垣さんが「海の手配師」と呼ばれるまでのいきさつをうかがいましょう。

(写真提供:沼津港深海水族館)(写真クリックで拡大)

(つづく)

※1 ワシントン条約:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約
※2 登録票:国際希少野生動植物種の個体等の登録及び登録票の交付制度によるもの
※3 国内の法律:絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律。同法に基づく「国際希少野生動植物種」で日本でもお馴染みの動物では、コアジサシ、ナベヅル、マナヅル、ヒグマ、アジアクロクマ(ツキノワグマ)、アオウミガメ、アカウミガメなどがある。

石垣幸二(いしがき こうじ)

1967年生まれ。静岡県下田市出身。2000 年に有限会社ブルーコーナーを設立。世界各国の水族館、博物館、研究室などに稀少な海洋生物を供給する仕事から「海の手配師」と呼ばれ、「情熱大陸」などのドキュメンタリー番組にも度々取り上げられる。2011年に沼津港深海水族館の館長に就任。著著に『深海生物~奇妙でたのしいいきものたち~』(笹倉出版社)など。


高橋盛男(たかはし もりお)

1957年、新潟県生まれ。フリーランスライター。自動車専門誌の編集を手がけたのちフリーライターに。JR東日本新幹線車内誌「トランヴェール」、プレジデント社「プレジデント」「プレジデントファミリー」などに執筆。