第3回 再エネ4割超で多元化に成功するスペインに学べ

再エネを4割台にのせて多元化を成功させたスペイン

 再エネ普及の成功例として欧州の事例を挙げると、「欧州で再エネの普及が進んでいるのは、欧州各国間での電力国際連系により、天候が悪い時は近隣の国から電力を買うことができ、再エネの不安定さを解消できるからだ」と言われている。現状、電力の国際連系ができない島国日本では欧州のような普及は難しいというのが通説だが果たしてそうだろうか。

 実は欧州の中でも電力国際連系に頼らず再エネを普及しエネルギー多元化に成功している国がある。それはスペインだ。

 日本が福島原発事故に見舞われた2011年3月、スペインの送電管理会社レッド・エレクトリカ社(以下、REE社)から、われわれ日本人にとってたいへん興味深いニュースがリリースされた。なんとスペインの3月の電力供給のうち、風力発電が占める割合が他の火力、原子力を超えて最大の電力供給源になったというのだ。

 スペインの11年3月の電力供給割合は、風力21%、原子力19%、水力17.3%、石炭火力12.9%、太陽光2.6%、その他コンバインドサイクル発電やコジェネレーション発電となっている。再エネだけで発電の4割以上を賄っている。

スペインの2011年3月の電力供給割合。再エネだけで発電の4割以上を賄っている。

 実は、スペインは欧州と言ってもフランスとの国境はピレネー山脈により分断されており国際連系線を思ったように引くことができないという事情がある。

 スペインはフランスなどと電力国際連係をしているが、他国と比べてその容量は小さく、その役割も買電よりも売電が主となっている。筆者が昨年11月に行ったスペインの現地調査では、自らを「わが国は電力孤島」と称している電力関係者もいたほどだ。

 その意味でスペインは島国日本と似たような状況にあるといえる。

 それでもなぜ再エネが普及できたのか。