File6 海の無人探査ロボット開発者 石橋正二郎
第3回 エンジニアは被告席に座らなければならない
このとき部屋には、石橋さん、ナショジオ編集部Y尾、カメラマンT中、ライターK瀬、広報ご担当のお二人の計6名がいた。
大画面にはその全員の姿が映し出されている。逃げ場なし。しかも、広角レンズ独特のゆがみもほとんど感じられない。
「計算して、補正しているからです。もちろん海中でも、条件に応じて補正しています」
はああ。すごい。
こういったものづくり魂は、子どもの頃からあったものなんですか。
ガンプラはセロハンテープ仕上げ
「まあ、好きか嫌いかで言えば、好きです。超合金世代、ガンダム世代、プラモデル世代ですから。プラモデルもよく作っていました。ただ、接着剤じゃなくて、セロハンテープで作っていましたけど」
テープ?
「パチッと留めなくちゃいけないところで、部品をポキッとやってしまうんですよ。そうするとイライラするので、だからテープ貼り。もちろん関節なんて動きません。ガンダムなのに。色? 当然、塗りません。好きではありましたが、超がつくほど下手でした」
信じがたい。
その頃から、どうやって今につながるのでしょう。
たとえば、高校時代に科学部で目覚めるとか。
「いや、そもそも私、高校では落ちこぼれで、成績が付かなかったんですよ」
以下、波瀾万丈の石橋少年(周囲からはしょうちゃん、と呼ばれていたそうです)の十数年を、ダイジェストでお届け。
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