第4回 イトカワにはなぜクレーターがほぼないのか

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「イトカワって、岩石で出来ているものとしては、どちらかというと軽いんですよ。それを表現したくて作ってみた模型なのですが、逆効果でしたね。これ、日常的な感覚では重いですからね」

 そう言いつつ、岡田さんはしげしげと小惑星イトカワの模型を眺めた。

 そして目を細めこのように述べた。

「私、やっぱり最初に景観として考えてしまうんです。まずイトワカをみて思うのは、クレーターが少ないことですね。宇宙空間に露出しているわけですから、月みたいにクレーターがあっていいんです。宇宙空間には隕石とか、そういうものが飛び回ってるんで、必ずぶつかっているはずなのに、歴然としたクレーターっていうのは、ほとんどないんですね」

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 クレーターがほとんどない理由。地球のような火山活動・地殻変動をはじめ地表面での活動が活発な惑星だと、クレーターの穴が何かで埋まったり、地球規模の大きな活動の中で消えてしまうことも多い。でも、今の月や小惑星の表面ではそのようなことは起きないので、できたクレーターは長期間そのままのはずなのだ。

 では、イトカワでは何が起きているのか。