岡田さんが「はやぶさ」のために開発したX線分光計は、いったい、どのようなものなのか。

 小惑星探査を理解するのにちょうどよいようで、簡単に教えていただいた。

(写真クリックで拡大)

「──まず分光計というのは、スペクトロメーターともいいますが、一番分かり易いのは可視光ですね。要は色で、RGB3原色を分けて見る。物が違うと大抵色も違うし、逆に色が違えば物が違うわけです。その色の違いから、物の組成の違いを調べる。じゃあ3原色じゃなくて、もっと細かく、例えば8つ、あるいは16に分けて見よう、32、あるいは1000で見てみようとしていくと、非常に細かい波長の違いで、物の組成がより詳しく分かるようになる。石であれば含まれている鉱物の種類によって、どこに特徴的な吸収バンドがあるか分かります」

 地球から観測される小惑星も、主に可視光で分光してみた結果などをもとにまず体系づけられていた。宇宙からのエックス線は地球の大気に阻まれて地表では観測できないからだ。先に出てきたS型、C型、D型なども、もとはといえば、その観測で分類されたものだ。

S型小惑星の可視光による反射スペクトルの例。S型、C型、D型などによってそれぞれ特徴があるため、まず「色を見る」ことによって小惑星のタイプが分けられた。(画像提供:岡田達明)(画像クリックで拡大)

本誌2013年7月号でも太陽系にまつわる特集「太陽系 激動の過去」と「探査車が見た火星」を掲載しています。Webでの紹介記事は、「太陽系 激動の過去」はこちら。「探査車が見た火星」はこちら。ぜひあわせてご覧ください。

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る