第4回 さらに深まるウナギの危機 歯止めかからぬ資源減少

ニホンウナギの稚魚の池入れ量(養殖池に入れた量)と取引価格の推移(水産庁による)
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資源悪化はさらに

 シラスウナギの漁獲量の減少には今年も歯止めがかからなかった。

 2012年、ただでも減少傾向にあったシラスウナギ漁が3年連続で10トンを割り、過去最低レベルの9トンにとどまったことが話題になった。この不漁は12年末からの今年の漁期にはいっても続き、今季の漁獲量はわずか5.2トンと過去最低となり、中国などからの輸入7.4トンを加えても今年のシラスウナギの池入れ量(養殖池に入れられた量)は前年比79%の12.6トンにとどまった。

 シラスウナギの価格はキロ当たり約250万円と過去最高を記録した。1匹当たり約500円。こんな水産物は他にはないだろう。天然の親ウナギの漁獲量も230トンと前年からわずかに減少、ピークだった1961年の3387トンの7%弱という悲惨な結果で、日本のウナギ資源の減少は深刻の度を深めている。

 海外のウナギ資源の動向は明確なデータがないが、財務省の貿易統計が手掛かりになる。昨年9月から今年5月までに中国や台湾などから輸入された生きた親ウナギの量は計2549トンで前年の同期間の3957トンから約35%のマイナス。かば焼きなどに加工されたウナギの輸入量も5482トンで、前年の同期間の約57%にとどまっている。中国や台湾の生産量の減少傾向の背景にも、原料となるシラスウナギの漁獲量の減少があるとみられ、ニホンウナギは分布域の東アジア全域で減少していると考えていいようだ。