第1回 世界のエネルギー開発競争に乗り遅れる日本

米国のエネルギー政策の意外なターゲット

 こうした「シェールガス革命」は世界のエネルギーシーンに様々な影響を与えている。当然、シェールガス開発の先駆者である米国は、この安い資源を自国のエネルギー政策にフルに活用してくるであろうが、それ以外にも米国がエネルギー政策の中心に据えている分野があるのをご存知だろうか。

 2013年4月10日、米国オバマ大統領は2014年度の大統領予算案を提出。エネルギー省(DOE)の2014年度予算は284億1,600万ドルで、2012年度水準を20億9,500万ドル上回る8%増の要求となっている。

 オバマ大統領はこの予算で記されるエネルギー関連の施策を「all-of-the-above」(国内の利用可能なエネルギーは全て活用する)戦略と称している。

 この戦略で注目されるのが、(1)石油の消費を2025年までに1日当たり2百万バレル以上削減する、(2)石油の輸入を2020年までに半減する、という目標と共に、(3)2020年までに再生可能エネルギーを倍にする、(4)2030年までにエネルギー生産効率を倍にする、という目標が掲げられている点だ。

出典:DOEの図に筆者加筆
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 シェールガスをはじめとして安くて豊富な非在来型化石燃料を産出するようになった米国にとって、もはや再生可能エネルギーやエネルギー高効率化などは無縁なものと思いきや、意外やオバマ大統領の狙いはまさに再エネ普及、エネルギー高効率化という点にあるということがわかる。

 確かに、オバマ大統領は就任当初から“グリーンニューディール”と呼ばれたクリーンエネルギーの推進による経済活性化策を打ち出してきている。その方向性は、2011年、2012年いずれの一般教書演説でも述べられており一貫している。

 そして、2012年11月の大統領選挙を経て再選を果たしたオバマ大統領は、これまでの路線を踏襲していくということだろう。