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乱獲で生存の危機にあったパラグアイカイマンが、ブラジルの大湿原で力強く復活しつつある。

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復活するワニの楽園

乱獲で生存の危機にあったパラグアイカイマンが、ブラジルの大湿原で力強く復活しつつある。

文=ロフ・スミス/写真=ルシアーノ・カンディザーニ

 パラグアイカイマンは、ワニの一種だ。ワニ皮を目当てに乱獲されてきた。ブラジル南西部に広がるパンタナール大湿原では、その保護活動が実を結ぼうとしている。

ワニの赤ちゃんは天敵だらけ

 パラグアイカイマンの赤ちゃんは、サギやコウノトリのおやつにならないように、日中は水草の陰に身を潜め、夜になると昆虫やカタツムリを食べに茂みからそっと姿を現す。

 成長とともに獲物も大きくなり、運良く体長2.5メートルほどのおとなになった暁には、この一帯の湿地に生息する大型のげっ歯類、カピバラを捕食するほど強くなる。
 だが、今のところは食物連鎖の下の方で、目立たないよう息を潜めて生きるしかない。

 こうした生まれたてのパラグアイカイマンは、この沼だけでも数百、あるいは数千頭もいるという。そして同じような沼は、パラグアイ、ボリビアとの国境近くに広がった、ここパンタナール大湿原に数多く存在する。
 この湿原は、おそらく地球上で最大のワニの生息地であり、ワニを保護する取り組みが大きな成功を収めた、極めて珍しい場所の一つだ。

ワニ皮目当ての密猟団を取り締まり

 30年前、パラグアイカイマンは高値で売れる皮を目当てに容赦なく乱獲され、絶滅への一途をたどっているように見えた。武装した密猟団は乾期にやって来て、干上がって小さくなった水場に集まるパラグアイカイマンを大量に射殺した。

 その後、ブラジル政府が密猟の取り締まりを強化したことと、1992年に野生のワニの皮の取引が世界的に禁止されたおかげで、パラグアイカイマンは間一髪のところで絶滅を免れた。

 そして、例年より雨が多く、繁殖に適した年が続いたことで生息数は劇的に盛り返し、今では推定1000万頭がこの湿原で暮らしている。

 とはいえ、この湿原においてもまだ、ワニたちは森林破壊、ダム建設、観光施設や鉱山の開発、港湾整備などの脅威にさらされている。

※ナショナル ジオグラフィック7月号から一部抜粋したものです。

編集者から

 とかく深刻なテーマが多いナショジオで、文句なしに前向きな特集です!

 それにしても、襲われればひとたまりもないワニのいる沼に、写真家のルシアーノ・カンディザーニはよく潜れるものですね。彼のサイトを見てみると、どうやら自然の中でも「水」に関わる被写体が好きなようです。ウェットスーツで首まで水に浸かった自身のポートレートは、心なしか顔が疲労と寒さでひきつって見えます。ぜひのぞいてみてください。(編集H.O)

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