第4回 夢は自分の職業ニーズがなくなること

ケニアのチャイルドセラピールーム(写真提供:JCCP)(写真クリックで拡大)

――JCCPが支援する国を選ぶ基準はあるのですか。

 ニーズがあるけれど問題解決の担い手がいない地域、もしくはやり手がいない分野で支援を行うようにしています。ソマリアに隣接するケニアは、日本ではサファリとかマサイ族といった比較的平和なイメージがあると思うんですが、2007年の大統領選挙で死者1000人以上、避難民30万人という暴動が発生しました。

 そのとき、たまたま私はアフリカ支援の拠点となる事務所をつくるためにケニアにきていました。暴動の後、スラムの一部の若者たちが暴徒化しているというので話を聞きにいったら、親が殺される現場を見てしまった子どもや4~5人の男にレイプされた12歳くらいの女の子が、何のケアも受けられずにいる。物資支援は入っていても、被害者の心のケアをする団体はいなかったんです。

――それで支援を始めたんですね。

 そうです。スラムの中には、どうすれば自分たちの状況がよくなるかを真剣に考えている若者もいました。そんな若者を40人くらい集めてコミュニティカウンセラーとして育成する取り組みを始めたんです。

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