第5章 1956- 第二期黄金時代からさらなる挑戦へ

第19回 祝!世界遺産ほぼ決定 ナショジオが伝えた富士山

 やっと富士山が世界遺産になりますね!

「富士山を世界自然遺産に」という240万人もの署名が国会に提出されたのは1994年。翌年、非公式に訪問したユネスコがゴミ問題などを指摘して、自然遺産での登録はかなわなかったものの、その後のさまざまな活動が実り、文化遺産として世界的な価値が認められたことはすでに報じられたとおりです。新幹線ではいつも富士山サイドに座る中の人としてはうれしい限り。いやぁ、富士山って本当にいいもんですね~。よかったよかった。

 世界文化遺産の認定に際しては、当然ながら、世界が富士山をどう見ているかが重要です。今回、公式な評価は「イコモス(国際記念物遺跡会議)」が下したわけですが、ここではそのほかにも、歴史ある海外メディアの一例として『ナショナル ジオグラフィック』が過去に富士山をどのように伝えてきたかを振り返ってみましょう。

 ナショジオが最初に富士山を紹介したのは1911年11月号の特集「にっぽんチラ見(Glimpse of Japan)」でした。レポーターは創業当初のコダックに投資して大金持ちになったウィリアム・ウィズナー・チェイピンです。彼は富士山を「日本でもっとも偉大な聖なる山(Japan’s greatest sacred mountain)」と紹介し、芦ノ湖に写る逆さ富士をたくさんの人が見に訪れると書いています。

 ただし、この記事に写真はありません。富士山の写真が最初に掲載されたのは1921年7月号。日本アルプスを世界に知らしめた英国人宣教師、ウォルター・ウェストンによる「日本の地理(The Geography of Japan)」でした。タイトルは「地理」とあるものの、日本の国土と人々の気質について考察した非常に鋭いレポートです。

『富士山を撮る ココがベストスポット276』
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