第43話 ドキドキ子犬たちの、ドッグヤードデビュー

 さて、最後の漁に一緒に出た2匹の子犬たちも、ずいぶんと体が大きくなってきて、足などファッションモデルのように長い。

 そもそもこの子犬たちは、犬橇冒険家であり冒険作家でもある双子姉妹、ジュリー&ミッキーのところの精鋭を揃えた橇犬たちの子で、血統を聞くと、純粋なハスキーと昔からアラスカで労働犬として使われている足腰の強いマラミュートの血が半分ずつ入っているのだという。純血同士のハーフだけあって、容姿端麗な犬なのである。

 実は、アラスカの橇犬というのは、白人の入植と共に持ち込まれた様々な犬種と混じり、姿形、毛の模様がそれぞれに違う雑種が多い。

 しかも、近代のスピードを競う犬橇レースの影響で、ポインターなどの細身の俊足犬種との交配も行われたことから、血統は複雑に絡んでいる。

 だから、まるで日本の柴犬のようなものや、スピッツ崩れ、ジャーマンシェパード崩れのようなものもいて、複雑な血統を継いでくるために、顔は柴犬、体はポインター、目はハスキーブルー、背中の毛は斑模様というように一貫性がない。

 今では、「それが、アラスカの橇犬たち」と言われるように、複雑な雑種が当たり前のアラスカ橇犬界において、この子犬たちは、まるで本来の橇犬の姿を持つ、サラブレッドのようなものだったのだ。

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