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「──今までアジアっていうとジャワ原人、北京原人が有名でしたよね。それぞれ、ピテカントロプス、シナントロプスと呼ばれていましたが、今は全部ホモ・エレクトスに一括されてます。発見されたのは、もうずっと昔です。あと、中国とインドにもう少し進歩的な旧人というのがいて、これも謎に包まれた人類なんですが、それくらいしか知られていなかった。アフリカでは、1960年代、70年代、80年代と、新しい人類がどんどん見つかって、こんなのがいる、あんなのがいるというふうになっていたんですが、アジアでは、もう随分、動きがなかったんです」

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 そこに出てきたのがフローレス原人なのである。話題満載のニューカマーに呼応するかのように、新たな発見も続いた。

「今度は2010年に、ロシアのアルタイ地方からデニソワ人という変なやつが出てきて、話題になっています。ヨーロッパのネアンデルタール人の近縁と言われていて、おそらく5万年くらい前の謎の人類です。ホモ・サピエンスと交雑していたとも言われています。今までアジアの人類の研究は、古い発見に頼ってやってきたんですが、それが変わってきた。僕なんかがやってきたジャワ原人は、インドネシアで沢山みつかってかなり詳しく分かってきているんですが、それ以外の空白地帯からどんどん新しいものが出てきて、それによってアジアの人類って、僕らが思ってるより多様だったと意識できるようになりました」

 その象徴が、フローレス原人なのだそうだ。様々な意味での多様性を体現してる存在であるがゆえに。

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