File5 実はヤバい永久凍土 飯島慈裕

第1回 永久凍土って何ですか?

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「それら孤立した所とは違って、周辺のどこを掘っても永久凍土という土地は“連続”永久凍土と呼ばれます。年間平均気温がマイナス5℃以下にもなる、吹きっさらしの風に当たりやすいツンドラ地域とか、森林地帯でも過去の氷期に氷河に覆われてなくて、非常に長い間地面が凍っていたシベリアやアラスカ・カナダ北部に、連続永久凍土が多いですね」

 飯島さんはなぜ、富士山でも大雪山でもなく、連続永久凍土を目指すのか。

「そこが最も、気候変動に敏感で、しかもその変化が気候変動に返るからです」

 飯島さんは、JAMSTECの地球環境変動領域 北半球寒冷圏研究プログラムに所属している。

「地球温暖化が進むと、大気の温度が上がります。したがって、地面も温まって、凍土の温度も上がる。この30年くらいで2℃近く土壌の温度が上がったところもあります。こういった観測結果はいくつも得られています」

 2℃上がるとひとことで言っても、たとえばマイナス20℃がマイナス18℃になるのと、マイナス1℃がプラス1℃になるのとでは、その結果の受け止め方は変わるそうだ。

「0℃近傍では、見かけ上の温度の変化は少なくても、氷が解けることにエネルギーが使われています。0℃前後の期間が長く続き、氷は時間をかけて水になります」