提供/山下隆文

作品集

日経ナショナルジオグラフィック写真賞 2013

 高知の海の写真で、「日経ナショナル ジオグラフィック写真賞2012」のネイチャー部門最優秀賞を受賞。本誌6月号「写真は語る」に手記と写真を掲載した。(最新の写真賞の募集概要はこちらからどうぞ

 森から川、海まで、幅広く高知の自然を撮影しているが、最近、力を入れているのは海。毎日天気図を読みこみ、天気の変わり目と見たらすぐさま撮影に出かける。その回数は1年に200日を数える。「光の状態が劇的に変化する時間をねらうんです」

 1954年高知県生まれ。20代のころ、野鳥の保護活動をしていたのをきっかけに、独学で写真を撮るようになった。撮影の際にも、人の都合ではなく自然の側に立つことを心掛けている。

「撮影が自然に何らかの影響を及ぼす可能性があるときは、撮るのを止めます。たとえば野鳥の巣は撮りません。巣に近づくこと自体が、野鳥にとって脅威だからです。そういう意味では、プロの写真家と言えないかもしれませんけれど(笑)」

 数年前、山で撮影用テントから野鳥を撮影していた時のこと。猟犬に追われたノウサギがテントに入ってきた。

「近くで鉄砲の音がする。ノウサギは、猟犬が過ぎ去るまでじっとしていました。20分間ほどでしょうか。私も一緒に息をひそめていた。宝物のような時間でした」


『ナショナル ジオグラフィック日本版』2013年6月号「写真は語る」に、写真を追加して掲載した。