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危険地帯へ踏み込んで
ジェームズ・ナクトウェイ

ジェームズ・ナクトウェイは30年以上のキャリアをもつ写真家。世界有数の危険地帯や戦場に出向き、人々の苦しみを記録してきた。
――あなたの仕事は危険であり、またある程度の犠牲を伴いますね。
どれだけ用心しても、命を落とすことがあります。隣にいた人が撃たれて亡くなったこともあります。私には当たらなかったのに。今まで見てきた多くの悲劇は、心の重荷になっています。
――イラクで襲撃に遭い重症を負ったそうですね。それでも現地へ戻るのはなぜ?
けがは十分に回復しました。それに、この戦争がどれだけ多くの犠牲を伴っているのかを人々に伝え、問題を提起したいんです。
――戦場の写真を撮ることも一つの探求なのでしょうか?
私は歴史をリアルタイムで目撃しています。そういう意味では未知の探求と言えるでしょう。写真を撮るために危険な地域にも足を踏み入れます。五感を研ぎ澄まして情報を吸収し、時には生死を分ける決断を迅速に下します。