リスク・テイカー 危険覚悟の挑戦者

極北の写真家

ポール・ニックレン

聞き手=ピーター・グウィン  写真=マルコ・グロブ

ポール・ニックレンは少年時代をカナダのバフィン島で過ごし、イヌイットの子どもたちと北極圏を探検した。その経験から写真家となり、44歳の現在は極地の氷の上と下で野生生物を撮っている。

――少年時代の体験は、写真家としての人生にどう役立っていますか?

 いつも外で遊んでいました。氷に穴を開けてホッキョクイワナを捕ったりして。そうやって楽しみながら、北極圏で生き延びるすべを学んだんです。

――これまでに直面した最も危険な状況は?

独りで厚い氷の下に潜ってセイウチを撮っていたら、酸素ボンベのレギュレーターが故障したんです。氷の穴までは戻れそうになく、「俺はこうやって死ぬのか」と思いましたよ。幸い、レギュレーターは直りましたけどね。

――北極海の寒さに耐える秘訣は何ですか?

 アザラシの生肉を食べます。ホッキョクグマの主食です。牛のレバーのオイル漬けのような濃厚な味で、腹の中で火が燃えているような感じがします。

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