第41話 仙人なのか? 怪しい魔術師か?

 私が〈ナマタリアン〉と命名するほど、生のものしか食べない、一風変わったオリバー爺さんと一緒にいればいるほど、その奇妙奇天烈な面白い生き方に、私は惹かれていった。

 あるとき、私はトビエスやセビーナに尋ねた。

「オリバー爺さんは、ハーミット(仙人)なのか? それともウィザード(魔術師)なのか?」

 2人の答えは、声を揃えて「両方だね!」だった。

 というのも、オリバー爺さんの行動が、ますます科学では説明がつかなくなってきたのだ。

 そもそも、魚の卵を生で食べているだけで、どうしてこんなに長生きができるのだろうか……。

 手足の筋力は弱くても、脳の働きはシャープなままで、ボケの兆候など微塵も見せない。

 その秘密を探ろうと思っていると、私は二刀流の杖をついたまま、台所に立つオリバー爺さんを見つけた。

 なんだろう? と覗き込むと、生のものしか食べない爺さんが、なにやら鍋で、コトコト煮込んでいるのだ。

 もしや、こっそりビーフシチュー? それとも、クラムチャウダー?

 などと本当は思う暇もなく、覗いた瞬間に、もの凄い異臭が鼻の粘膜を突き刺した。

「な、なんだこの臭い!」