第6回 113番新元素の名前は何になる?

 ウラニウムがウラノス(天王星)で、ネプツニウムはネプチューン(海王星)。そして、プルートー(冥王星)のプルトニウム。さらにその次、95番はアメリカの名を冠したアメリシウム、96番はキュリー夫人の業績をたたえたキュリウム、97番は研究所があったバークレイからとってバークリウム。さらに98番、カリフォルニウム(カリフォルニア)、99番アインスタニウム(アインシュタイン)、100番フェルミウム(フェルミ)と続く。

「106までは、アメリカとロシア(ソ連)の研究所がつくるんですけど、107以降がドイツなんです。第二次世界大戦で負けて意気消沈していたドイツが、GSIという非常に強力な研究所をつくって、目玉的な成果として107、108、109の3つの新元素をつくった。それで国民を勇気づけるわけですよね。敗戦でぼろぼろになった国で」

 なるほど、日本では湯川秀樹博士のノーベル賞受賞で、社会が勇気づけられたのと似たことが、ドイツでは新元素発見で起きたということなのである。

「周期表の上に自分達の国の科学者がつくった元素が載ることは、やっぱり国民に元気を与えるというか、そういう力を持ったアクティビティなので、意識せざるを得ないんですよ。命名権は、実験グループにしか与えられないので、国に来るわけじゃないんですけどね」