第2回 世界が注目する日本のアンチエイジング力

アンチエイジングのヒントは小児科にあり?!

 医療ジャーナリストという立場で色々なドクターに取材を続けるうちに、アンチエイジング医学の発展には小児科医の力が欠かせないことに気がついた。
ウェルナー症候群、プロジェリア症候群をはじめとする小児期から急速な老化が進んでしまう早老症、皮膚の急速な老化を起こす色素性乾皮症、硬化皮膚症候群、さらには小児がんなど、小児科の医師が中心となって扱う病気の治療と研究の成果に、健康長寿や予防医学へのヒントが隠されていると確信している。
 
 小児医療は一見するとアンチエイジングに関係ないように思える。しかし発がんのメカニズムや糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病にも、細胞の複製と修復に関係するある遺伝子の異常が関係していることが、小児難病の研究によって示唆されている。

 小児外科手術の技術にも注目したい。小さな体にメスの痕を残さないように、小児外科医は細心の注意を払って手術をする。それはまさに匠の技。痛みの少ない、傷が残りにくい手術を追及する小児外科医の技術は、見た目を若く美しくするアンチエイジング医学にも応用できる。

 このような専門領域を超えたアンチエイジング医学の質的向上が実現されれば、我々ユーザーにとっても大きなメリットだ。さらに日本のアンチエイジング医学の国際的な競争力も高まり、日本がアンチエイジングの拠点となることも夢ではない。

 次回は、アベノミクスでも高らかに掲げられている再生医療とアンチエイジングの可能性について紹介していく。

小児医療には、がん発生のメカニズム、老化と遺伝子異常の関係など、アンチエイジング医学を発展させるヒントがたくさんある

宇山 恵子(うやま けいこ)

医療ジャーナリスト、京都府立医科大学特任教授、東京医科歯科大学非常勤講師。大学卒業後、新聞社、広告会社で医療をはじめ美容、ダイエットなどの取材を担当。海外アンチエイジング情報の翻訳、取材も行う。