第2回 世界が注目する日本のアンチエイジング力

フランスの有名シェフも認める 日本食のアンチエイジング力

高級ワインの産地ブルゴーニュで人気のシェフ、ローラン・プジョー氏は、日本で修業をした経験を生かし、独自の「キュイジーヌ・モデルヌ」を確立した。

 海外で日本食が人気急上昇中だ。2010年に高級ワインの生産地として有名なフランス・ブルゴーニュ地方に取材に行った際、街の中心にあるおしゃれな寿司店に、フランス人が行列を作っていた。聞いてみると、テイクアウトの寿司を求めて並んでいるという。人気は今も続き、皆が「ブルゴーニュワインには、日本食がよく合う」「低カロリーでヘルシー」「日本人女性の若さの秘密は日本食だって聞いているわ!」など絶賛している。

 フランスでの日本食ブームの火付け役は、なんといってもポール・ボギューズ、アラン・デュカス、ジョエル・ロブションなどの超人気料理人が日本の懐石料理の手法を取り入れて確立した「キュイジーヌ・モデルヌ」だ。それまでフランス料理の常識だったバターやクリームなどを極力使わずに、和食の基本である「だし」や「うまみ」を使ったソースで食す軽いフランス料理が人気を博した。さらに旬の素材をふんだんに使い、味、香り、色合い、栄養バランスまでが整う日本食が、世界屈指の長寿国を支えていると宣伝された。

 フランス人有名シェフたちのお墨付きをもらい、日本食が箔をつけて凱旋すると、日本人は日本食の良さに気付き始めた。そして究極のアンチエイジング食は、魚中心、味噌、醤油、納豆、漬物などの発酵食品が豊富な昔ながらの日本食だと主張する医師・研究者が増えている。

今年12月、日本食が世界遺産として認められれば、さらにアンチエイジング食として世界から注目されるだろう

 しかし日本食が世界的なアンチエイジング食として認められるためには、科学的な実証が必要だ。日本栄養・食糧学会では、毎年700題以上の研究発表があり、食と健康に関する最新研究に対する議論が白熱する。このような研究と議論の成果を日本食のアンチエイジング効果としてまとめれば、すでに世界で認められているオリーブオイル、赤ワイン、緑黄色野菜、魚中心の健康食「地中海式食事法」と同じかそれ以上に、世界に広まっていくに違いない。農林水産省では「日本食文化の世界遺産化プロジェクト」が動き出し、その結果が今年12月にわかる。日本食が世界一のアンチエイジング食になる登竜門をぜひ突破したいものだ。