第40話 これは!『南極物語』で見たシーン。脱走犬、ズート。

 トーニャはというと、倉庫で犬たちの体に付けるハーネスのチェックをしていて、私も手伝いにいくと、修繕しなければならないものや、大きさがバラバラのままで収納されていた、犬たちの足の裏を保護するソックスが山積みになっていた。

 一緒に整理をして、倉庫の掃除を終えると、室内で保管されていた橇を引き出して、ドッグヤードの隅に並べた。

 出してきた橇は、3つ。夏の間も、外に出しっぱなしだった橇も入れると、全部で5つ。

 橇を横倒しにして、ブレーキの点検などをすると、1つは、留め金が欠損していて、修理が必要なようだった。

 犬橇用の橇の骨組みは、木を蒸気で熱して、折り曲げてしなやかに作られてある。

 私はグリップを握り、ステップに足を置いてみた。

 ギシっとしなる感じがなんとも優しく、どんなデコボコの道を走っても、これならば衝撃が柔らかく分散するに違いないと思った。

 私たちがドッグヤードで作業すると、犬たちは、遊んでもらえるものと思い込んで、「こっちに来てー」「遊んで、遊んで」とねだり声を上げる。

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