第38話 森の病から心を救う、元ヤンキー巡回牧師?

 ブルンとエンジンをかけると、その勢いで、氷が割れて、シャカシャカシャカと鳴り出した。

 いつもの水を切って走る音ではなく、エンジンの轟音のなかにも、水割りのグラスをかき回すような音がする。

 トビエスは、大興奮でボートの上に立ち上がって、氷が大きく割れる度に、野獣のような雄叫びを上げている。

 私も、船の縁から顔を出して、氷の割れる瞬間を眺めていると、なんだか、待ちに待った湖の氷であるから、割ってしまうのがもったいないと思った。

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 走ること30分。ボートを岸に着けると、そこからは2台のスノーモービルで走ることになる。

 体の大きいスティーブとトビエスが運転をして、私やトーニャなど女性陣は、スノーモービルにつながれた橇に荷物をくくりつけ、その荷物にまたがることになった。

 そして、獣道のような狭い道を走っていく。

 運転をする2人は、後ろに牽引している橇のことも気にせずにすっ飛ばすものだから、私もトーニャも、尻がボコボコだった。 

「イテテ……」