第38話 森の病から心を救う、元ヤンキー巡回牧師?

 スティーブがロッジにやって来て、そして、開口一番、

「トビエス! 今日は、僕も君も、不精髭を整えるぞ!」と言った。

「え? いきなりどうして?」私は、少々面食らって尋ねた。

 と言うのも、2人とも、いつも夕食の欠片を鼻の下の口髭に付けているので、なにかにつけて「剃れ、剃れ」と、私は言ってきたのだ。

 それがどういう風の吹き回しか、2人ともすんなりとハサミと手鏡を持ってきて、整えだしたのだ。

 いったい、どんな風の吹き回し?

「なにがあるの? 美人とお見合い? いや、怖い先生が来るとか?」

 私の想像も、あながち間違いではなかった。

 スティーブは言った。

「今日は、巡回牧師が来るんだよ!」

「え? 何しに?」
 私は、首をかしげた。
「布教活動?」

 私は、命がけでジャングルの奥地の部族を回る、宣教師をイメージしていた。

「今日は、聖書の勉強会よ」

 トーニャがそう言うと、今夜はみんなで、巡回牧師のところへと行くという。